《新社会人必読》ドラッガーに学ぶ!成果が上がる働き方
今なお、ビジネスパーソンから圧倒的な支持を受けるドラッガーの理論をわかりやすく解説します。特に、今から働き始める新社会人の方に読んでほしい内容です。
ピーター・F・ドラッガーとは
ドラッガー(1909年11月19日〜2005年11月11日)は、20世紀を代表する経営学者で「マネジメントの父」と呼ばれています。知識社会の到来を予想し、「目標管理」などの概念と手法を提言しました。ドラッガーは、個人が成功するには、「自分の長所を知り、変化を恐れず挑戦し続けることが大切」だと説いています。
ドラッガーの「4つの概念」
ドラッガーの功績は、「マネジメント」、「マーケティング」、「イノベーション」、「知識労働者」という4つの概念をわかりやすく定義したことだと言われています。
ます最初の3つ「マネジメント」、「マーケティング」、「イノベーション」は、企業が成果を上げるために必要な方法・機能であり、「知識労働者」とは働き方のノウハウになります。ビジネスパーソンが成果を上げるためには、この「知識労働者」についてしっかりと理解することが大切です。
マネジメントとは
マネジメントを一言で表すと「課題解決の方法」です。ドラッガーは、このマネジメントには明確な役割が3つあるといっています。
①事業のマネジメント
製品やサービスを提供して経済発展に貢献します。
②人と仕事のマネジメント
従業員が仕事を通して自己実現をできるようにします。
③社会的責任のマネジメント
環境汚染など事業が社会に及ぼす悪影響を軽減します。
重要なことは、3つのいずれかが欠けてしまっても企業の存続が危うくなってしまいます。社員に長時間労働を強いることで、社員は働く気力が削がれ「いいサービスを提供するためにそうするべきか」ということを考えることをしなくなるだけでなく、自己成長すらできなくなります。それに伴い、サービスの質が低下し、結果として顧客は離れていってしまします。
マーケティングとイノベーション
「マーケティング」と「イノベーション」は、企業が事業を進めるにあたり必要不可欠なものです。マーケティングで一番大事なことは、「顧客視点に立つこと」です。顧客を理解し、顧客が欲しくなるような製品やサービスを提供することで利益を上げることができます。顧客に欲しい!と思ってもらうためには、顧客にとっての新しい価値を創造し、提供する「イノベーション」が大切です。この2つを回し続ける企業だけが生き残っていきます。
知的労働者
「知的労働者」という考え方は、ビジネスパーソンの働き方に大きな影響を与える考え方です。ドラッガーは、この概念について「経営者の条件」の中で「自ら考え、行動することで企業に貢献する知的労働者のあるべき姿」といっています。
知的労働者が成果を上げるためには「自己管理」いわゆる「セルフマネジメント」が重要で、「習慣」と「手法」の実践を大切に考えています。
ドラッガーが推奨するのは、次に示す5つの習慣と1つの手法です。
習慣
時間を管理する
1つの仕事にかかる時間を記録し、生産的でない活動を排除する。空いた時間は新しいスキルの習得などに時間を充てる。
貢献に焦点を合わせる
「どうすれば企業に貢献できるか」を明確にする。そのためには、企業を顧客視点で見る必要がある。このように意識が変わることで、仕事のやり方も変わってきます。
強みを生かす
弱みをなくそうとすることは効率が悪いため、強みを伸ばすことに集中すると成果が上がりやすい。
重要なことに集中する
重要なことから始め、それに集中する。一時期マルチタスクで仕事をこなすことが良いとされていたが、ドラッガーは複数のことをやろうとすると意識が散漫になってしまい、効率が悪いといっている。
成果の上がる意思決定をする
今起きていることが正しいとは限らない。自分の意見を持ち、事実を調べてそれを検証しましょう。
手法
目標を立て、実行し、成果を検証する
目標を立てて実行するだけでは、不十分です。大事なのは、その結果を評価し、次の目標に役立てることです。
時間が足りない
「仕事に追われて時間がない」という方も多いのではないでしょうか。
ドラッガー流時間管理術は、1つの時間にかける時間を記録することから始まります。おそらく、自分のそれぞれの仕事が実際にどのくらいの時間を要しているかを把握している方は少ないのではないでしょうか。
仕事にかかった時間をこまめに記録することで、何も生み出していない無駄が活動を見える化することができます。この活動に費やしていた時間を別の重要なことに割り振ることによって仕事の成果や自分自身の成長につなげることができます。
また、ドラッガー流のセルフマネジメントには「目標管理」も欠かせない要素です。目標を立てて漫然と実行するのではなく、目標をコントロールすることが重要です。
例えば、1年後の目標を設定したとすると、まずは目標を書き出し、実行に移します。重要なのは、この行動の後に達成状況を振り返り、客観的に評価することです。そこから自分の強みと弱みを把握し、それを踏まえて新しい目標を立てて一連のサイクルを回します。これを繰り返していくことで、成長とともに成果の上がる働き方を実現することができます。