これからフリーランスが増えるけど、老後って大丈夫?「(マンガ)自営業の老後」(上田惣子 著)
2017/11/12
今回紹介する本は、ズバリ「自営業の老後」です!
フリーランスとしての働き方
最近よく聞くようになった「ギグ・エコノミー」という言葉をご存知ですか?
これは、定職につくのではなく、自分の余剰時間を使って働く働き方のことを言います。例えば、UberやAirbnbなどがこれに当てはまります。
Uberであれば、車を持った人が余剰の時間でタクシーのように人の送迎を行います。これは、余剰の時間と車を有効活用してお金を稼いでいます。
また、Airbnbであれば、子供が独立した老夫婦が大きい家から小さい家に移り住み、余剰の大きな家をホテルのように貸し出しをします。
アメリカ発のこの2つのサービスは、かなり一般にも浸透し、アメリカ国内の空港などに行くとUber専用の乗車場所なども完備されています。
こういったプラットフォームを個人が選ぶことで、フリーランスとして働く人が年々増えています。この流れを受け、アメリカでは2020年までに労働人口の50%がフリーランスになると言われています。
同様に、日本でもクラウドソーシングなどが活発になり、現在フリーランスとして労働人口の16%ほどがフリーランスとして働いていますが、2020年までに40%に近づいて行くといいます。
この記事を読んでいる方の中には、すでにフリーランスとして働いている方や、今後フリーランスとしての働き方を目指すという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんなあなたに質問なのですが、年齢を重ねた先の老後までイメージしたプランを立てていますか?
これから寿命は100歳を超える
リンダグラットンの「ライフシフト」が発売され話題になっていますが、今後私たちの寿命は100歳に限りなく近づいていきます。本の中では、2007年に生まれた子供の半数は107歳まで生きるそうです。しかも健康的に。
ここで問題になってくるのが老後の資産です。
寿命が伸びるということは、幸せなことですが、それに伴ってお金もかかります。しかも、今後、フリーランスを自ら選ぶにしろ、強制的に選ぶにしろ、フリーで働く方の割合は間違いなく多くなっていきます。
フリーランスは、自分で自分を守らなければいけない
ご存知だと思いますが、フリーランスにはサラリーマンと比べても老後の保障は少なくなります(サラリーマンであったとしても、老後の備えが安心と方はかなり少ない)。そんなとき、何も知らないと老後がえらいことになります。
いかに老後をイメージするか
と、いっても老後なんて遠い未来を想像するって難しいと思いませんか?イマイチ実感がわかないのが現状だと思います。
そんな時にオススメなのが、今回紹介する「自営業の老後」です。著者の上田さんは、イラストレータ歴25年の53歳。
上田さんは、20代からフリーランスをスタートしがむしゃらに働いてきたそうです。そして、ある時気づきます。「仕事がない」ということに。
「仕事がないフリーランスなんて、無職と同じ」
この言葉は刺さりました。まさに、その通りですよね。
そんな時に舞い込んだのが、この本の執筆です。上田さんは、もともとお金に頓着がなく、投資や老後資金などに見向きもして来なかったそうです。
そこで、この本をきっかけにして、お金に詳しいフリーランスの方やお金をほとんど使わない生き方をしている方の生き方を通して、自分がどうやって老後に備えるかを漫画で伝えてくれる一冊です。
まとめ
この本に出てくる確定拠出年金や投資信託が必ずしもいいとは思いませんが、老後の資金てどのくらいかかるのか、フリーランスとして働く人の心情ってどんなものなのかをよりリアルにイメージするための本としてはオススメです。